実家暮らしの手帖

食う寝る遊ぶに住むところの機微を綴るブログ

2019-01-01から1年間の記事一覧

本日のおかず部隊

粛々と予報の嵐を迎え討つ覚悟を決めつつキッチンに立つ 本日のおかず陣営 ・うっかり海老を入れ忘れた茶碗蒸し ・残りものと高野豆腐の炊き合わせ ・ほうれん草の海苔巻き ・ぶりの煮付 おかず群 週末は全て雪の予想。根雪は確実となりそうだ。

便利×便利=不便?

お揃いのマグカップとお料理の本 数年前、地域で唯一デパートのある街の店舗が軒並み撤退して、ちょっとしたよそゆき用のお買い物をしたり、あてもなくウインドウショッピングを楽しむ機会がほとんど無くなってしまった。日々の暮らしの実用を足すに困るわけ…

十五夜の月見オムライス

ぼうすい‐けい【紡錘形】錘(つむ)に似た中央が太く、両端が次第に細くなっている形。つむがた。 紡錘形の事例 薄焼き卵でくるんと巻いたケチャップライスの直球オムライス 我が家の紡錘形はふわとろ卵にデミグラスとか、こっくり濃厚クリームソースとか、…

アースカラーに抱かれて

雨上がりの虹を凌駕して余りある色彩の宝庫。北半球の小さな町で今日も季節は揺れています。 地球に滲み入るトタン小屋

粗忽の配電盤、もしくは黒ひげ危機一髪

私の母は小三治の落語が好きで、毎晩枕元で小三治全集のCDを流しながら眠るという独特の睡眠導入法を嗜む人だが、私の目には母の日常それ自体かなり落語的に見えるので、母は小三治の噺を通して無意識のうちに客観化された自分を笑い、そんな自分を可愛くも…

月曜は阿修羅の如く

パーソナルエリアの広いマイペースな生活に慣れすぎて、たまに人口密度の濃い賑やかな街に来ると、滅多に作動しない神経が刺激されて、通り行くすべての道筋から絶え間なく五感に飛び込んでくる情報量の多さにそわそわワクワクから始まってぐったりで終わる…

旅する魔性の女

非日常の生まれるところ 今回の旅の主な目的は「プッチーニが描く女たち」と題されたオペラアリアのソプラノリサイタルを聴くこと。 サブテーマが「恋に生きる魔性の女を歌う」ということで、なんだか自分の日常に最も遠いところにありそうな異世界の、新鮮…

ややこしい朝ごはん

一晩家を空けるので、昨夜は冷蔵庫の半端ものたちを寄せ集めて文字通り「寄せ鍋」で晩ごはん。食べ盛りのいない食卓に鍋いっぱいの半端ものは当然のように半端に余る。 仕方がないので今朝のごはんは半端もので作った寄せ集めの寄せ鍋の、半端に残った寄せ鍋…

旅に短し散歩に長し

こんばんは、ぐりです。 明日から旅行というにはあまりに手近な主要都市まで遠足以上旅行未満のおのぼり小旅行に出かけます。 旅に短し散歩に長し。とはいえ平素よりフットワークの重い人間にとって、泊まりがけの外出は遠足前日の小学生なみに気持ちをソワ…

そのしっぽ全部いただきます

揚げたては下手を隠して自惚れる初雪に舞う酔の美味さかな おうちごはんのご馳走四天王「揚げたての天ぷら」 お皿に残った海老のしっぽを見ると、なんだか放っておけない無駄な母性が沸いてきて、つい「そのしっぽ全部いただきます」と綺麗にさらってぽりぽ…

諸行無常の変幻デコレーション

午前中、微かな陽射しに意を決した両親が揃って庭仕事に精を出す。多年草の草花や庭木がそれぞれ安全に冬を越すための雪囲いを不器用な共同作業でしつらえていく。1時間ごとに暖を取るため家に戻って甘酒やホットミルクを飲んでいく。 お昼前に作業を終え、…

今朝の御汁〜シジミージル•オオブリスキー

今朝の御汁の具は貝好きの父も喜ぶ大ぶりのロシア産しじみです。 普段のお買い物はできるだけ地元産を贔屓に買うのだけれど、このシジミったら隣の地元産より明らかに大ぶりで新鮮でお値段も手頃。こういう些事に限って欲張りでけちんぼうになる私の食指が思…

家路を惑わす「嫌よ嫌よも好きのうち 」

初雪 白雪 粉雪 小雪。 この音の響きのうつくしさよ。いかにも透明で清純な文字の形よ。 今朝の初雪にまるまる好きに弄ばれた感のある1日が終わり、寒い寒いと言いながら出先からの帰り道、移動中なんども車を降りては真新しい景色にカメラを向けてほうっと…

令和元年11月6日「初陣」

北の大将 初陣 先陣を切って朝の静寂を斬る

甘酸っぱい女王の風格と憂鬱

午後、危なっかしい晴れ間がときおり顔を覗かせるなか、食後に果物の欠かせない父の誘いで両親が連れ立って家から往復3時間もかかる古譚の山奥にある秘境の果樹園までドライブがてら出かけて行き、留守番を任された長女の心配をよそに元気いっぱいで帰還して…

侘び寂びの女たち

コーラス本番当日。 朝、いつも通りのルーティンをこなし、いざ会場へ。相変わらず優柔不断な空模様だが思ったより気温は高く穏やかな風の通りが心地よい。 まぐれ当たりのルーレットみたいな晴れ間が辺りを一瞬をかすめて、常緑樹と紅葉のコントラストが寂…

エイジレスなMy Favorite Things

When the dog bites 犬に噛まれたり When the bee stings 蜂に刺されたり When I'm feeling sad 悲しくなったりすると I simply remember my favorite things ただお気に入りのものを思い浮かべるの And then I don't feel so bad それで気分はずいぶん良く…

幸福の黄色いお供たち

こんにちは、ぐりです。 この世に色味は数あれど、真白なごはんに幸せ添える 小さなお供の力や偉大。 たまご色の満月を想い描いて、吉兆を招く土曜日の食卓 鳥の巣感が否めない大胆な構図 今夜はハードボイルドじゃなく とろとろのきみと絡みたい 遅れてきた…

文化的コレクトネスの「刺身3点盛り」その他

霜月の 朔何か ありさうで (佐藤鬼房)※朔(=ついたち) 霜月朔日、目覚めた途端もう寒い。昨日までかろうじて晩秋を演じていた役者たちが月末をもってこれにて楽日とばかりに衣装を脱いであっさり舞台を去った後みたいに粛々と寒い。 確実に湿度を減らし…

ちいさな秋にさよならを

午前中、町民文化祭に参加する女性コーラスの舞台リハーサルが無事終了。昨夜の甘い作戦が功を奏し、すんでのところで風邪っぴきを免れた。 20年前、母が音楽好きの仲間と一緒に作った女性だけの小さな合唱団。今では平均年齢が軽く70歳を超えたこのサークル…

甘さで攻めるぐりの兵法これ如何に。

手作り甘酒ときのとや「森の忘れもの」 朝から小刻みに変わる情緒不安定な空模様に振り回されて、大荷物が予想される買い物に出かけるか否かぐずぐず迷っているうちに、迷い無き時計の針はぐるぐると回り続けあっという間に正午過ぎ。もはや機を逸したなと私…

文明のぬるい水、灯油ボイラー死す

経年変化・・・年月が経つ内に製品の品質・性能が変化すること。特に摩耗・腐食などで性能が劣化すること。また時間の経過とともに住居が損耗すること。 出典:デジタル大辞林(小学館) こんにちは、薄氷の便利にまんまと踊らされている現代人ぐりです。 突…

尊敬する準備はできている

小さなおかず〜小松菜とゆで卵の煮浸し 10月28日(月) 本日のメニュー ・五目寿司 ・ニシンの※かまくら焼き ・小松菜とゆで卵の煮浸し ・大根なます ※かまくら焼き・・・魚を醤油、お酒、みりんを合わせた甘辛いタレに一晩漬け込んで焼いたもの。地元で…

こんな小春日和の穏やかな日は

久しぶりに両親と休日ドライブ。 菊日和の晴天のなか、広い広い平原をどこまでも東に駆け抜けて、辿り着いたは大きな通り沿いの森の一画に佇む某美術館。ここで開催中の北斎展を観賞するのが本日の主な目的。 遠くの街で忘れかけてた「ひとやすみ」に出遭う…

激辛エスカレーション、もう何も辛くない。

辛いは「からい」のほうです。もともと何も「つら」くはありません。 こんにちは、もはや違いの分からなくなってしまった女ぐりです。 今日は家族にすら公にしていない私の秘密の修行について、気づけば読者さん174人(26日15:00現在)という思いがけない喜…

エンプティダンプティー

10月25日(金) 本日のメニュー: ・石狩鍋 ・鱈の煮付け・冷やしトマト 今日の私はエンプティ 朝からソファーに座ってたら 大きなダンプがやってきて 引っ越し業者のお兄さん ソファーをぜんぶ持ってった ダイニングチェアも運び出し お家の中はすっか…

腹が決まるとき

「今日は食べすぎちゃったな。よし、明日から本気でダイエットだ!」とか「うわ。朝からめっちゃ気持ち悪い。もう二度と酒なんかのまないぞ」とか、 「んもう。こんなダメ男、今度こそ絶対に別れてやるっ」とか 思ってる人も思わない人もこんにちは。意志薄…

緩やかに下降する私の右耳

先日、行きつけの眼鏡屋さんから連絡がありオーダーしていた商品が届いたとのこと。ついては実際に装着してフィッティングをしたいので手隙の時間によろしくご来店いただきたいとの旨。翌朝さっそく受け取りに向かう。 ちょうど1週間前、詳細な視力検査の末…

自然と野生と畏れといのち。

10月22日 国民の祝日 「即位礼正殿の儀」 本日のメニュー: ・あさりの炊き込みご飯 ・カレイの煮付け ・さつま芋としめじの昆布煮 ・タコの酢の物 ・白菜ときのこのかきたま汁 こんにちは、ぐりです。 私の住んでいるところは町全体がぐるりと山に囲ま…

「いいもの」

豚ヒレ肉の味噌漬け焼き&きのこソテー こんにちは、ぐりです。 正午過ぎ、本州の最南端に住む妹と久しぶり(といっても1週間くらい)に長電話をする。彼女は結婚後ずっと専業主婦をしているが、いつもおうちの中で森の梢の小鳥のようにくるくると忙しい。時…