実家暮らしの手帖

食う寝る遊ぶに住むところの機微を綴るブログ

2019-10-01から1ヶ月間の記事一覧

ちいさな秋にさよならを

午前中、町民文化祭に参加する女性コーラスの舞台リハーサルが無事終了。昨夜の甘い作戦が功を奏し、すんでのところで風邪っぴきを免れた。 20年前、母が音楽好きの仲間と一緒に作った女性だけの小さな合唱団。今では平均年齢が軽く70歳を超えたこのサークル…

甘さで攻めるぐりの兵法これ如何に。

手作り甘酒ときのとや「森の忘れもの」 朝から小刻みに変わる情緒不安定な空模様に振り回されて、大荷物が予想される買い物に出かけるか否かぐずぐず迷っているうちに、迷い無き時計の針はぐるぐると回り続けあっという間に正午過ぎ。もはや機を逸したなと私…

文明のぬるい水、灯油ボイラー死す

経年変化・・・年月が経つ内に製品の品質・性能が変化すること。特に摩耗・腐食などで性能が劣化すること。また時間の経過とともに住居が損耗すること。 出典:デジタル大辞林(小学館) こんにちは、薄氷の便利にまんまと踊らされている現代人ぐりです。 突…

尊敬する準備はできている

小さなおかず〜小松菜とゆで卵の煮浸し 10月28日(月) 本日のメニュー ・五目寿司 ・ニシンの※かまくら焼き ・小松菜とゆで卵の煮浸し ・大根なます ※かまくら焼き・・・魚を醤油、お酒、みりんを合わせた甘辛いタレに一晩漬け込んで焼いたもの。地元で…

こんな小春日和の穏やかな日は

久しぶりに両親と休日ドライブ。 菊日和の晴天のなか、広い広い平原をどこまでも東に駆け抜けて、辿り着いたは大きな通り沿いの森の一画に佇む某美術館。ここで開催中の北斎展を観賞するのが本日の主な目的。 遠くの街で忘れかけてた「ひとやすみ」に出遭う…

激辛エスカレーション、もう何も辛くない。

辛いは「からい」のほうです。もともと何も「つら」くはありません。 こんにちは、もはや違いの分からなくなってしまった女ぐりです。 今日は家族にすら公にしていない私の秘密の修行について、気づけば読者さん174人(26日15:00現在)という思いがけない喜…

エンプティダンプティー

10月25日(金) 本日のメニュー: ・石狩鍋 ・鱈の煮付け・冷やしトマト 今日の私はエンプティ 朝からソファーに座ってたら 大きなダンプがやってきて 引っ越し業者のお兄さん ソファーをぜんぶ持ってった ダイニングチェアも運び出し お家の中はすっか…

腹が決まるとき

「今日は食べすぎちゃったな。よし、明日から本気でダイエットだ!」とか「うわ。朝からめっちゃ気持ち悪い。もう二度と酒なんかのまないぞ」とか、 「んもう。こんなダメ男、今度こそ絶対に別れてやるっ」とか 思ってる人も思わない人もこんにちは。意志薄…

緩やかに下降する私の右耳

先日、行きつけの眼鏡屋さんから連絡がありオーダーしていた商品が届いたとのこと。ついては実際に装着してフィッティングをしたいので手隙の時間によろしくご来店いただきたいとの旨。翌朝さっそく受け取りに向かう。 ちょうど1週間前、詳細な視力検査の末…

自然と野生と畏れといのち。

10月22日 国民の祝日 「即位礼正殿の儀」 本日のメニュー: ・あさりの炊き込みご飯 ・カレイの煮付け ・さつま芋としめじの昆布煮 ・タコの酢の物 ・白菜ときのこのかきたま汁 こんにちは、ぐりです。 私の住んでいるところは町全体がぐるりと山に囲ま…

「いいもの」

豚ヒレ肉の味噌漬け焼き&きのこソテー こんにちは、ぐりです。 正午過ぎ、本州の最南端に住む妹と久しぶり(といっても1週間くらい)に長電話をする。彼女は結婚後ずっと専業主婦をしているが、いつもおうちの中で森の梢の小鳥のようにくるくると忙しい。時…

汚れちまいたい純情に

こんにちは、ぐりです。 昨日まで実家の上空に広く居着いていた執拗な雨雲が去り、朝からすっきりとした青空が紅葉の進む晩秋の木々に清澄な明るさを添えています。 小学生の頃、雨の日や寒い時期には、子どもたちは昼休みや放課後にみんなで体育館に集まっ…

プロフェッショナルな野暮と洗練〜『六花亭』の甘味たち

冷たい雨の降りしきる中、午後から父の囲碁仲間が来るというのでお茶請けに六花亭の季節菓子「新米大福」を用意して待つ。 こんなアンニュイな気分を誘う日には家にこもって静かに晴耕雨読と行きたいところだが、毎日のおうちごはんを預かる身にとって、週末…

こんにちは、ぐりです

チョコレートの海で泳ぎたい妹と、米つぶのビーチに寝そべりたい私。 チーズケーキの枕に顔を埋めて眠りたい妹と、焼き鮭の抱き枕にすがって眠ってみたい私。 日曜の朝はパンケーキの妹と、白いごはんに安息日なんてない私。 食後のスイーツは別腹の妹と、シ…

「かもしれない思考」のススメ

こんにちは、ぐりです。 タイトルに「ススメ」とありますが、諭吉先生の啓発的「ススメ」のような立派なススメではなく、正確には『「かもしれない思考」の(まま)ススメ!』という、自身を鼓舞する応援歌のつもりで書きました。強いて言えば「およげたいやき…

お好み焼きのヘラで作る、せっかちな卵焼き

雲ひとつない澄み切った青空 足跡ひとつない広大な雪原 汚れひとつ知らない天使のような新生児 翳ひとつない鏡のような月夜の湖 そして 焦げ目ひとつないふわふわの黄色い卵焼き さういふものを わたしはたべたい こんにちは、ぐりです。 年の離れた妹は小さ…

私の右目はシャイ(斜位)なのだそうです。

連休最後の午後、最近めっきり目が悪くなったような気がして、久しぶりに行きつけのメガネ屋さんで視力を測ってもらうと、いつも人当たりのよい話上手の店員さんに「あなたは典型的なシャイですね。」と言われた。 唐突に図星を突かれ驚いた私は思わず「どう…

着たい服・着るべき服・着てはいけない服

四十にして惑わずなんて、そんなのとても無理だ。 小さい頃からよく迷子になる子どもだった。40を超えて久しい私は、ゆく川の流れの絶えずして、昨シーズンまではたしかに素敵に着こなせていたはずのスカートがある日突然似合わなくなるといった、あまたの…

地味だけど滋味なもの〜きのこ尽くしの寄せ鍋ともずく酢

きのこ尽くしの寄せ鍋 小さなおかず〜もずく酢 今季最大級の台風が来るというので、本州のはずれの遠い海の町に住む家族たちの様子が気がかりな1日を過ごす。夕方電話で無事を確認してまずは一安心。 ほっとしたら急にお腹が空いてきた。 私にとって家族を想…

心ここに在らずのセルフセラピー〜合挽き肉のハンバーグプレート

合挽き肉のハンバーグ 昨夜から慣れないブログの設定作業に夢中になっていたらお昼を過ぎたあたりで頭が朦朧としてきた。そろそろ晩ごはんの支度をしなくちゃならないんだけど、集中の糸が一気に緩んで食材を見てもなんだか心ここに在らず。仕方ないので無心…

白いごはんに合うバンド、スピッツの新しい魅力「見っけ」

ゆめぴりか スピッツの3年ぶり通算16枚目のオリジナルアルバム『見っけ』が今朝届いた。 日一日と秋も深まり、収穫の季節がなぜかしっくりくるバンド。スピッツの音楽は炊きたての白いごはんに似ている、と思う。 どんなお腹にもよく馴染み、消化に優しく…

残りものは福の味〜キャベツと豚肉の塩バター炒め

小さなおかず キャベツと豚肉の炒め物 残り物には福がある うん、そうね。きっとそうね。そうだといいよね。 〈材料〉 キャベツ 豚肉 バター ひとかけ 塩こしょう 適量 白ごま 少々 〈作り方〉 ① フライパンにバターを溶かし、ざく切りにしたキャベツと一口…

揚げ野菜で盛るフェイクなハヤシライス

とびきり美味しい新玉ねぎを20kg頂いたので、久々にハヤシライスを作った。 ちょうどお肉が余っていたし、玉ねぎたくさん使えるし、白いごはんも進むでしょう。 さっそく使いかけのルウの箱を取り出して材料を確認。 〈材料〉8皿分 本品 1箱 牛肉 200g …う……

規格外ポテトの規格外コロッケ

新じゃがとうやの大きなコロッケ 9月初旬、秋晴れの週明けに収穫を終えた同級生の農家さんから「でか過ぎてハネたのあるから好きなだけ持ってっていいよ」と言われてありがたく頂戴した大きなじゃがいも。 ノーマルサイズの2倍はある初物のハネものに相応し…

寡黙な午後の小さなおかず〜さつま芋の塩昆布煮

小さなおかず さつま芋の塩昆布煮 久しぶりに気の置けない人達と美味しく食べて呑んでたくさんお喋りした夜が明けて、賑やかさの余韻に混ざるちょっと切ない疲労感。 非日常の高揚を鎮めながら黙々と手を動かす午後の台所。 なんとも秋っぽい色味のさつま芋…

好奇心は羽ばたかない

生まれつきの持病があり病院とは切っても切れない間柄にある。 私の身体はどうやら10年スパンで大掛かりなメンテナンスが必要らしく、ポピュラーな風邪など普段はあまりこじらせない代わりに、いったん不調の周期に襲われるとマーヴェリック級のどデカい波に…

楽譜が読めない女、暗譜ができない女

同じ屋根の下に楽譜が読めない女と暗譜のできない女が住んでいる。 ピアノを習い始めて2年ほど経つ。と言っても全くの初心者というわけではなく、幼少時代、小学校に上がるまでのわずかな期間母に連れられて自宅から車で40分かかる先生の自宅まで毎週レッ…

新米ラプソディ2019

9月某日 雨上がりの午後、平たい盆地の真ん中を一直線に伸びる長い道路の脇に広がる、黄金色に染まった稲穂の群生が一斉に頭をもたげて風にそよぐのをフロントガラス越しに眺めながらのんびりと車を走らせる。 豊穣の秋ハズカム。新米カミングスーン。 もと…